行動経済学や心理学が好きな佐光です。
これまでたくさんの経営者の方や、そのご家族とお話しする機会がありました。
その中で感じるのは、売上や業績の問題というよりも、「どこに意識を向けているか」が、その後の行動や結果に大きく影響しているということです。
うまくいかない時ほど、人は「できない理由」や「難しい理由」を探してしまいます。
例えば、市場全体の売上データを見て「だから今は厳しい」と考えたり、周囲の人に「最近どう?」と聞いて不安な情報を集めたり、「○○のせいでうまくいかない」と原因探しをしたり。
もちろん現実を知ることは大切です。
ただ、不安な情報ばかりに触れていると、少しずつ視野が狭くなり、「できること」よりも「できないこと」に目が向きやすくなります。
私自身もそうです。
不安な話題やネガティブな空気の中に長くいると、いつの間にかその考え方に引っ張られてしまいます。
そして気づかないうちに、「不安」を前提に物事を考えるようになってしまうのです。
意識を向ける先で見える景色は変わる
人は不思議なもので、意識を向けているものを見つけやすくなります。
不安なことばかり考えていると、不安になる情報が目に入ります。
逆に、うまくいっていることや感謝できることに目を向けると、小さなチャンスや良い出来事にも気づきやすくなります。
もちろん、生きていれば悩みや不安はあります。
私自身も、仕事やお金、人間関係で行き詰まることがあります。
そんな時は気づかないうちに、「足りないもの」や「うまくいっていないこと」ばかりを見てしまいます。
すると視野が狭くなり、本来できることまで見えなくなってしまうのです。
一方で、前向きに仕事に取り組んでいる人は、お金そのものよりも、その先にある価値に目を向けています。
- お客様に喜んでもらうこと。
- 誰かの役に立つこと。
- 自分ができることを増やしていくこと。
そうしたことを考えている人は、自然と行動量も増え、新しい出会いや機会にも恵まれやすくなります。
私がこれまで出会った人の中でも、うまくいっている人ほど「自分は運がいい」と口にしていました。
本当に運が良いのかどうかはわかりません。
ただ、良いことを見つける習慣がある人は、結果として良い出来事に気づく回数も増えているように感じます。
だからこそ、まずは自分が何に意識を向けているのかを見直してみることが大切です。
不安や不足ばかりを探すのではなく、今日できたことや感謝できることにも目を向けてみる。
それだけでも、見える景色は少しずつ変わっていくのではないでしょうか。
お金そのものより、その先にある目的を考える
「もっとお金が欲しい」
そう思うことは誰にでもあると思います。
ただ、お金そのものを目標にすると、意外と行動につながりにくいことがあります。
なぜなら、お金は目的ではなく手段だからです。
例えば、「お金が欲しい」と思った時、その先には何があるでしょうか。
- 家族と旅行に行きたい。
- 将来への不安を減らしたい。
- 好きな仕事に挑戦したい。
- 子どもの学びを応援したい。
本当に欲しいのは、お金そのものではなく、お金によって実現したい未来なのかもしれません。
私たちは目的がはっきりしている時ほど行動しやすくなります。
逆に、「お金が欲しい」という状態だけでは、何をすればいいのかが見えにくくなります。
だから私は、お金について考える時ほど、「何のために必要なのか」を考えることが大切だと思っています。
お金を貯めることも同じです。
ただ数字を増やすことが目的ではなく、その先にある安心感や選択肢を増やしたいからではないでしょうか。
目的が明確になると、お金に振り回されるのではなく、自分の望む未来に向かって行動しやすくなります。
人は放っておくと不安に目が向く
人は不思議なもので、良いことよりも悪いことの方を強く記憶しやすいと言われています。
これは生き残るための本能でもあり、危険を察知する力があるからこそ私たちは身を守ることができます。
その一方で、放っておくと不安や心配事ばかりに意識が向いてしまうこともあります。
私自身もそうです。
忙しかったり、思うようにいかないことが続いたりすると、目の前にある小さな良い出来事が見えなくなることがあります。
本当はうまくいっていることもあるのに、できていないことばかり数えてしまうのです。
周囲の環境や人の影響を受けることもあります。
不安な話題やネガティブな情報に触れる時間が長いと、自分まで同じ考え方になってしまうことがあります。
だからこそ、意識的に視点を戻すことが大切なのだと思います。
- 感謝できることを書き出す。
- 今日できたことを振り返る。
- 嬉しかった出来事を思い出す。
そんな小さな習慣でも、意識の向く先は少しずつ変わっていきます。
もちろん、いつも前向きでいる必要はありません。
落ち込む日があってもいいですし、不安になる日があっても自然なことです。
ただ、その状態にとどまり続けるのではなく、自分の視点を少しだけ変えてみる。
それだけでも、見えてくるものは変わってきます。
チャンスや可能性は、意外と身近なところにあるのかもしれません。
まずは口にする言葉を見直してみる
すぐに環境を変えることは難しくても、普段使う言葉や考え方は少しずつ変えることができます。
行動経済学や心理学の世界でも、人は自分の言葉や思考の影響を受けることが知られています。
「どうせ無理」
「きっと失敗する」
そんな言葉を繰り返していると、行動する前から可能性を狭めてしまいます。
逆に、
「まずはやってみよう」
「何か方法があるかもしれない」
「少しずつ改善していこう」
そんな言葉を使う人は、自然と行動する回数も増えていきます。
もちろん、無理に前向きになる必要はありません。
不安や悩みがあるのは自然なことです。
ただ、その不安だけに意識を向け続けるのではなく、自分が望む未来や、これからできることにも目を向けてみる。
その積み重ねが、日々の選択や行動を変えていくのだと思います。
今日使う言葉は、明日の自分をつくります。
不安な時ほど、未来を狭める言葉ではなく、少し前を向ける言葉を選びたいものです。

