あなたがお店で何かを買おうとしているとき、ただ「これいいよ!」と言われるのと、「このチョコレート、宇宙飛行士も食べてるんだよ!」と言われるのとでは、どっちが気になりますか?
多くの人が後者に興味を持つはずです。これが「ストーリーテリング(物語を語る)」の魅力です。商品そのものよりも、その背景にあるストーリーを売ることで、人々の興味や感情を引き出し、商品をもっと魅力的に見せる手法です。
ストーリーが持つチカラ
人は昔からストーリー好きです。
ストーリーは単なる情報より記憶に残りやすく、感情に訴えかける力を持っています。
マーケティングでこれを使うと、商品に感情を込めることができて、消費者の「買いたい!」という気持ちを刺激できるわけです。
実例1 Appleが築いた「違い」
1997年、Appleは「Think Different」というキャンペーンを打ち出しました。
これはただの広告ではありません。当時Appleが低迷した業績の起死回生をかけて行ったのは、新製品の打ち出しでも無ければ、お得な販促でもなく。『自分たちが何のためにパソコンを作っているのか?』という、原点に回帰し、それを世に伝える施策だったのです。
↓これ
アインシュタインやガンジーなど、歴史を変えた偉人たちとAppleをリンクさせることで、「ただのテクノロジー企業」から「変革者の象徴」へと、企業のイメージを変えたのです。
この「Think Different」というキャンペーンは印刷広告や個別のApple製品のテレビ広告などでも使用され、現代でも有名なマーケティングとして考えられています。
これはまさに、ストーリーテリングですね。
実例2 スターバックスの「第三の家」
スターバックスはコーヒーそのものの品質もさることながら、「サードプレイス」というコンセプトを強く打ち出しています。これは自宅でも職場でもない、第三の居心地の良い場所というストーリーです。
店内の快適な空間設計や、顧客一人ひとりに対するきめ細かなサービスは、このストーリーを体現しています。
このように、商品を超えた価値提供が顧客のロイヤルティを築き上げる要因となっています。
実例3 パタゴニアの環境への挑戦
アウトドアブランドのパタゴニアは、ただの服を売るのではありません。「この服を買うと、環境保護に貢献できるんだ」というメッセージを強く打ち出しています。
過去からカタログなどを使ってファンにその哲学を伝えてきました。
製品自体も環境に優しい素材を使っており、買い物が直接、地球を守る行動につながるわけです。
消費者は自分の価値観を形にできると感じ、喜んで財布のひもを緩めます。
結び
ストーリーテリングは単に商品を売る手法ではなく、ブランドの魅力を深め、消費者との強い結びつきを築く手法です。
このアプローチは、消費者が製品を選ぶ際に重要な役割を果たし、企業と消費者との間に持続的な関係を築く基盤となります。
現代のマーケティングでは、商品の機能や特性を超え、ブランドが語るストーリーが成功の鍵を握っているのですが、私たちは、それを知りながらも、忘れて、売りに徹してしまいがちです。
歴史のある会社なら、なおさら、ストーリーテリングを大切にしていくべきですよね。
私も気をつけて行きたいなと想い、このブログを書きました。
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