最近、スカイプで以前話した内容をまた延々と話すことがあって、
「どうして伝わらないんだろう?」と感じたんです。
こういう場面、皆さんも経験ありませんか?
実は、人間には「聞いて理解する人」と「文章を見て理解する人」の2つのタイプがあるんですよ。
これ、行動経済学では 「情報処理の個人差」 という考え方で説明できます。
理解のタイプ:聞く vs. 見る
たとえば、「聞いて理解する人」は、耳から入る情報のほうが頭にスッと入るんです。
だから、どんなに丁寧な文章を渡しても、うまく伝わらないことがあるんですよね。
一方、「文章を見て理解する人」は、目で情報を整理するのが得意。
でも、口頭だけの説明では記憶に残りにくいんです。
これ、行動経済学では「チャネルの優位性」といって、情報を受け取るルート(聞く・見る)が違うだけで、理解のしやすさに大きな差が出る現象なんです。
私はどちらかというと、「文章を見て理解する人」に近いですね。
でも、仕事では相手がどちらのタイプなのかを見極めないと、やりとりがスムーズに進まないことがあります。
たとえば、メールだけで説明が通じる人もいれば、電話で話さないと伝わらない人もいますよね。
この違いを知っておくだけでも、コミュニケーションの質がぐっと上がります。
さらに興味深いのは、物事を「覚える方法」にもタイプがあることです。
それが「書いて覚える人」と「言って覚える人」。
記憶のタイプ:書く vs. 言う
「書いて覚える人」は、手を動かしながら情報を整理して記憶します。
行動経済学では 「生成効果」 といって、自分で何かを作り出す行動が記憶の定着を助けるんです。
だから、ノートを取ったり図を書いたりすると効果的なんですね。
一方、「言って覚える人」は、会話やアウトプットを通じて情報を記憶します。
これを 「社会的強化」 と呼びます。他人とのやりとりで内容を確認するうちに、記憶が強化される仕組みです。
私の場合、この2つを場面によって使い分けています。たとえば、ブログを書きながら考えを整理して覚えることもあるし、英語のフレーズなんかは人と話しているうちに覚えることが多いですね。
タイプを知ると仕事がスムーズに
仕事では、この「聞いて理解する人」と「文章を見て理解する人」の違いを知ることが大切です。
たとえば、文章で理解できないタイプの人に、どれだけ詳しい説明書を渡しても伝わらないことがあります。
こういう人は、「安心感」を求める傾向が強いので、電話で直接説明するほうが効果的です。
逆に、文章で理解する人には、口頭だけの説明だと記憶に残らないことが多いです。
このタイプには、ポイントを明確にした資料やマニュアルを用意するのがベストです。
挿絵や訓練が助けになることも
「文章が苦手な人」には、挿絵や図解が効果的です。行動経済学では、「視覚的支援」が情報の理解を助けるとされています。
私も昔は挿絵のない本を読むのが苦手だったんですが、少しずつ慣れてきた経験があります。
こうした視覚支援は、特にネットやマニュアルが難しいと感じる人に役立つんです。
相手に合わせた工夫を取り入れることで、情報伝達の効果がぐっと高まりますよね。
結論:相手を変えようとせず、自分が柔軟になる
行動経済学の観点では、「相手の行動を変えようとするより、自分が適応するほうが効率的」とされています。
私自身、まだうまく対応できない場面もありますが、相手のタイプに気づいて、伝え方を変えるだけで結果が大きく変わることを実感しています。
日々のコミュニケーションで、「この人は聞いて理解するタイプかな?文章で理解するタイプかな?」と考える癖をつけるだけでも、大きな違いが生まれますよ。小さな工夫が、大きな成果を生むきっかけになります。